4月27日(土)福島原発告訴団総会に出席しました

会場には、全国から200人以上の告訴・告発人が集まりました。

 4月27日(土)福島原発告訴団総会in郡山市に参加しました。私は、昨年夏から福島原発告訴団の取り組みに賛同し、告訴団・関東事務局のメンバーとして、6,000人以上の告訴人を募る説明会開催や事務局運営、総額1,400万円にものぼった会費カンパの取りまとめなどに関わってきました。武蔵野市内でも、少人数の懇談会や100人規模の講演会でアピールしたりしました。

 福島原発告訴団は、「原発事故の責任を問う」 外部被ばく・内部被ばく・関連死を含めた健康被害、自宅や土地財産を失った被害など、これだけ大きな被害がありながら、いまだにだれも強制捜査を受けず、何ごともなかったかのように時間だけ流れていく現状に、地方検察庁への「告訴・告発」という憲法で保障された正当な方法を使って異議申し立てを行うものです。告訴・告発は、「あそこに悪い人がいます。警察も検察もちゃんと調べてください」と訴える、良識ある国民としての当然の行動です。

 年明けから「年度末である3月末には、地検は起訴か不起訴かの判断を発表するのではないか」と報道されており、2月、3月と毎月のように告訴団は、地検や東電への要請行動を継続してきました。しかし、結果として司法は判断を先延ばししているもようです。

 郡山市労働福祉会館で開催された第2回総会には200人を超える告訴人が全国から参加。全国から14,000人以上の告訴告発人が集まったことや、要請署名が2か月で10万筆以上集まったことなどの報告がなされました。「国や東電は、国民が事故のことを忘れるのを待っているのではないか?」「地検は何をやっているのか?」などの怒りをこめた発言。「登録したメールアドレスを使って、情報を迅速に流してほしい」などの要望。徐々に沈静化する全国メディアの報道とは全く異なる「ふくしまの叫び」がありました。 

FoEJapan満田夏花(みつたかんな)さんの講演「子どもたちの健康被害はどうなる?」

 総会の後半は、FoEJapanの満田夏花さんが、子どもたちの被ばく被害の現状について「日本における15~19歳の甲状腺罹患率は10万人あたり0.87人。これに対し、今回福島県が行った検診で、約38,000人中9~10人の甲状腺がんが既に見つかっている。統計学的に『多発』である」ときっぱりとした発言をされました。

 福島原発告訴団は、5月31日(金)13:30~18:00、日比谷野外音楽堂などで全国集会&要請行動を行います。昨夏の官邸前デモで話題になりましたが、これらの行動はすべて警察と事前相談を行い、交通や周辺への迷惑を最低限にするようルールを守りながら行っています。(例えば、東電前要請行動も18時になったらピタッと終わり、サッと解散しています)

 告訴団団長、武藤類子さんのメッセージを引用します。ふくしまからの声に耳を傾けましょう。

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告訴・告発人・支援者のみなさまへ

一面の若葉が美しい季節です。
「福島原発告訴団」が結成されて1年がたちました。

みなさんの力で告訴・告発人が14,716人。1月から始めた緊急署名は108,333筆となりました。
全国のみなさんとのつながりを本当にうれしく思います。

事故から2年、福島の状況はさらに過酷です。
止まらない放射能の放出、貯まり続ける汚染水、深刻な労働者被曝、持って行く所がない除染による放射性廃棄物、被曝地に住まざるを得ない人々、子どもたちの甲状腺ののう胞や結節、そしてガン、進まない賠償、支援策の外に置かれる自力避難者、更に引き裂かれていく人々のつながり…

原発事故が引き起こした被害の膨大さに私たちは、立ち尽くすばかりです。このままでは、被害者が救われることも、二度と同じ過ちを繰り返さないことも、新しい価値観の世界を創ることもできません。

その中で、この告訴の意味は深いと思います。

この事故の加害者がその責任を問われるまで、私たちは出来うる限りの最善を尽くしましょう。
告訴団を担うひとりひとりの告訴・告発人と支援者のみなさん、5月31日 日比谷野音に集まって下さい。お友だちや家族を誘って下さい。

東京地検に「厳正な捜査と起訴」を再び訴えます。
福島原発告訴団団長 武藤類子

総会では、参加者全員で歌を歌いました。左の青い服装が、武藤類子団長。