本当のことが知りたい~PM2.5と大気汚染~

2013年7月10日 20時01分 | カテゴリー: 活動報告

PM2.5が身体に及ぼす影響は、呼吸器だけに留まりません。

6月29日(土)、PM2.5に関する学習会を開催しました。所沢市や近隣生活者ネットの方々、市外団体の方、また武蔵野市内で長年NO2調査に参加してきた方など32人の参加でした。武蔵野・生活者ネットワーク環境部会と生活クラブ運動グループ創の共催。

前半は、沼田通孝さん(大気汚染測定運動東京連絡会事務局長)のお話。「PM2.5の微粒子は多様な物質からなる」「主に呼吸器に影響を及ぼす」「中国大陸からの飛来もあるが、国内特に関東では、車からの排気ガスが主な原因」「文科省のデータでは、ぜんそく患者の児童生徒数は減っておらず、増える傾向」などのお話がありました。

フロアとの質疑では「ごみ焼却施設との関係は?」「車の排気ガスでのPM2.5規制は?」「街路樹やグリーンベルトで大気汚染を改善するにはどんな樹種がよいのか?」などやり取りがありました。

後半は、武蔵野市民が20年あまり測定しているNO2カプセル調査の結果、武蔵野市が連続的に測定しているSPM(=PM10)の測定室見学写真、フィルター実物、また成蹊気象観測所が80年以上測定継続している気象データの紹介をしました。

MIさんが自宅で長年測定しているNO2カプセル調査のデータ。MIさん宅は武蔵野市吉祥寺本町1丁目。幹線道路である五日市街道に面しています。

大気汚染の問題は、2000年以降の規制によりだいぶ改善されており、「大気汚染問題は解決済み」とさえ言われています。それは、私たちがNO2カプセル調査をしてきた結果にも表れていますが、光化学オキシダント量は基準値を超えていることもしばしばであり、PM2.5のような新たな化学物質が大気中にばらまかれていて、私たちの健康にどんな影響を及ぼすのか、未知の部分が多いのです。

毎年6月と12月にNO2カプセル調査を行っています。写真は今年6月のサンプルを比色計で分析しているようすです。

今回の学習会では、私たちが長年測定してきたNO2カプセル調査の結果をグラフ化して時系列的にまとめたものへの反応があり、「カプセル調査の分析に参加したい」との声がありました。毎日吸っている大気に関心を抱き、注目し続ける。しかもずっと定点観測する。成蹊気象観測所のデータと、自分たちのデータを一緒に眺めてみることで、理解が深まったと感じました。

今回の学習会で浮かんできた課題があります。私たちのNO2調査も、行政が実施している大気汚染調査も、単年度分でまとめています。しかし、同じ地点で過去○年間、どう変わってきたのか、まちづくりの観点からの分析が行なわれていないのです。(市役所の古いデータは手書きで。その後ワープロの印刷。近年はパソコンエクセルデータとなっている) せっかく膨大なデータを蓄積しているのに、時系列的な分析に活かせていないのは、大変もったいない!です。

行政の実施している測定データと、私たちが積み重ねてきたデータとを、有効に活用して身近な大気の状況に関心を持ち続けること。それをまちづくりや政策提案に結びつけること。武蔵野・生活者ネットワークは、今回の学習会を通じて浮かび上がってきた課題を、さらに深めていきます。

かたらいの道市民スペースは、三鷹駅近くです。目立たない場所ですが落ち着く学習会向きのスペース。

 

 

 

 

 

 

 

成蹊気象観測所のご厚意で、データを転載させていただきました。民間が80年以上、気温を測定し続けているのは大変珍しいことです。1年に0.03℃ずつ温暖化していると読み取れます。

 

富士山が見える日、東京タワーが見える日、など増加傾向にあります。大気汚染の改善とヒートアイランド現象による乾燥化(湿度の低下)との関連が推測されています。