市民文化会館改修45億円 改修は不可避だけどあらためて疑問点が・・・?

2014年5月29日 18時38分 | カテゴリー: 活動報告

市民文化会館を五日市街道側から見たところ

 5月27日(火)市議会で全員協議会が開催され、市民文化会館改修に関する45億8,590万円の案について、23人の議員全員が1人10分の持ち時間を使って質疑を行いました。

いつから俎上に上っていたのか? 不明確

 西園寺は、「新築でなく改修だけで45億円という額はあまりにも大きい」「今回の提案のされ方が唐突であった感は否めない」「市民からは『えっ?武蔵野市そんなにお金あるの?』と反応が返ってきた」と発言。「2011年9月に公表した『公共施設白書』の基礎資料が今回の改修計画でどのように活かされたのか?」「今回の改修費用は、例年の予算請求でいつごろから俎上に上っていたのか?」を質問しました。「数年前から懸案になっていた」との答弁。そうすると公共施設白書を作成していた頃から、市民文化会館の大規模改修の必要性が認識されていた、ということになりますが、今にいたる経過の明快な答弁はありませんでした。

 武蔵野市公共施設白書

市民もお金の使いみちを学ぶべき=大人の学び

 次に、「20億円なら良い、45億円はダメ、ということではない。クリーンセンター建て替えに向けた30年越しの市民とのやりとりの歴史にあるように、武蔵野市民は丁寧に説明すれば理解して下さる市民である。本来じっくりと時間をかけて改修の意義を説明すべき。同時に、これからの人口減少社会、公共施設の総床面積抑制の方向性の中で、市民自身も『お金の使いみち』について学ぶべき」と発言しました。クリーンセンター建て替え事業では、市民と行政が専門家と共に、他施設の視察や比較検討などをじっくりと積み重ねてきた上で、総額100億円にも上る建設費用を決定してきた経緯があるのです。

環境性能は? 昨年公表の率先的導入モデルが、いつの間にか変更に・・・?

 昨年3月に公表された「武蔵野市新たなエネルギー活用検討委員会 報告書」の79~83ページには、市民文化会館と中央図書館・健康センターなどのエリアで「新たなエネルギー活用の率先的導入モデルについて提案する」としていました。

 が、今回の改修案では、「五日市街道(都道)をはさんでのエネルギー融通は困難」との理由で断念。セントラル式空調機をコージェネレーション化し、冷暖房時の排熱で発電。平時は会館内で使い、非常時は隣接する第一中学校に配電する、と変更されていました。同時に、屋上では太陽光発電でなく、太陽熱温水器設置を計画しているとのこと。コンサルタント会社を入れてじっくり取り組んだはずの報告書の内容が1年そこそこで変更になったことは残念です。「都道をはさんでウンヌン」ということは、コンサルタント会社とのやりとりの中で気づかなかったのでしょうか。今回の改修計画審議とは少しずれますが、疑問に感じました。

武蔵野市 新たなエネルギー活用検討委員会 報告書

市民の意見を聞くべき!  スケジュール変更の可能性は?

 他の議員からも「市民の意見を聞くべき」という発言が続々と出されました。「ぎりぎりいつまでなら引き延ばせるのか?」「2017年4月リニューアルオープンを、半年なり1年なり延期できないか?」市民が考える時間を取ることも提案されました。オリンピック建設ラッシュのあおりを受けて最終的には45億円では済まない可能性がある、とも。

7月に市民に向けた説明会を3回開催。先行して「耐震診断」「興行主への周知」「業者選定手続きへ進める」。

 全員協議会は、議決する場ではありません。今回の改修については、3月の26年度予算審議に際、市長が「5月に全員協議会を開催し、議会の意見を踏まえて改修原案の確定をする。予算(1億3,000万円の基本設計料など)を認めていただいたとしても、議会との一連の調整が終わるまでは発注手続きを行わない」と発言、議会側がそれを了承して予算案可決したという経緯の続きとして今回の全員協議会が開催されたのでした。意見交換を踏まえ、27日夜、執行部側から「説明会を3回開催」「緊急性が必要な耐震診断や興行主への告知、業者選定などについては凍結解除してほしい」との要請があり、議会が了承して閉会となりました。

あらためて感じること~ハード面だけの改修計画? 次世代への目線がほしい

 10時から18時過ぎまでの意見交換を終えて、今あらためて感じることは「30年経った⇒改修⇒あと30年使えるように」という長寿命化の基本方針は大賛成だけれど、あまりにも安全面耐震バリアフリーなどハード面のみの改修計画ではないか?ということです。高齢者層に偏っている現在の利用状況でヨシとして良いのか? 市民文化とは何ぞや?という原点に立ち戻り、次世代のニーズに合わせてよりよい公共施設にリノベーションしようとする意図が弱いのではないか?

 市役所は、「何か事故があってからでは遅い。利用者の安全が第一」と安全面を最優先しています。そのことについては本当に感謝したい。しかし、マイホームを直す時に単に安全だけで直す人はいません。「どうせ直すなら、もっと使い勝手を良く。〇年後子ども世代が主になった時を見越して、間取りや動線を工夫する」のではないでしょうか? 市民がわくわくして元気になる場所。そこに行けば、たくさんの笑顔に出会える場所。公共施設にはそうあってほしいのです。

他の論点

〇吉祥寺に移動してもよい? 同じ場所での改修ではなく、三鷹駅前の市有地に新築。あるいは吉祥寺駅南口の公会堂建て替えの際に大ホール機能を設置する方が活性化する。〇災害時に市外からいらしたボランティアさんの拠点として位置付けられていることとの関連。〇保育機能をつけるべき。〇財源については、50%を市債(つまり借金=未来の市民の負担)で、45%を公共施設整備基金の取り崩し(つまり貯金=過去の市民の負担。現在残高100億円ほど)で、残りの5%を一般財源(つまり現金=現在の市民の負担)でまかなう見込みと答弁がありました。国や都の補助金は、エネルギー活用の部分だけで、ほぼすべて自前の財源で行う事業である。

〇食を通じたにぎわいの創出・・・西園寺はかねてから2階レストラン「CLEA」の活用について発言してきました。今回、CLEAと1階事務所を入れ替えてにぎわい創出できないかと検討したそうですが、配電盤の位置など構造上不可能との判断で、本当に残念。かたらいの道、中央図書館や健康センターを含めた一帯で、市民が滞留し交流できる場がもっともっとあったらよいと考えています。

〇議会の内部で討議する場がない???・・・今回の意見交換⇒合意形成のプロセスで新たに分かったことは、「議員全員と執行部の質疑の場=全員協議会」は公式に存在しているが、「議員全員が出席して、議員同士が協議する場」は存在しない。ということです。「え? 議会って議論する場なのに?」と驚かれるかもしれません。武蔵野市議会は「会派主義」。議会運営委員会(法による)も、代表者会議(法によらない)も、会派代表がメンバー。「会派に属さない議員」を含めた「議員全員による協議の場」は、実は存在しないのです。現在、武蔵野市議会議会運営委員会で、議会基本条例制定に向けた討議が進んでいますが、この点についても課題として取り上げる必要があると感じました。