市民が考え、議論できる「実現可能な案」を提出すべきです

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武蔵野市役所本庁舎。昭和55年、約2万9,000㎡。増築した西庁舎は平成19年。

武蔵野市の将来像は? 子どもや孫の世代にツケを残さない公共施設のあり方とは? 武蔵野市のこれからを考え決めていくための議論が本格的に始まっています。議会内で特別委員会がスタートし、地域フォーラムの形で、市民対象の意見交換会が7月2日を皮切りに15か所(うち4か所は日時未定ですが)で開催されます。

しかし、現時点で市から提示される情報が、抽象的です。同時に「床面積16%抑制」などプロセスが不明瞭な数字が散見され、どう考えてよいか途方に暮れてしまいます。

私は、市民に提示する計画案(たたき台)は、「A案」「B案」「C案」とそれぞれ特徴のある案、しかも実現可能な案を、複数提示して市民のオープンな議論を可能にすべきと訴えてきました。過去に、健康福祉総合計画・介護保険計画や、市民文化会館大規模改修の際、複数の案を提示し、その中で議論して合意形成へ、というプロセスの実績があったからです。

公共施設の再配置は、上記の2つに比べてあまりにも変数が多く、とびっきり複雑であることはもちろんですが、その中で、「市民が考え、議論できる」「実現可能な」案を提出すべきです。

市民の立場で考えると、(これは議員でも同じ)「人口が減るんだから、公共施設をこれ以上増やせない。その方向性はわかる(しかたない)」「だけど、具体的にどの施設を減らすの?」「その施設をどうやって選ぶの?みんなが納得する形で決められるの??」「私がよく利用する〇〇コミセンはどうなる?」「吉祥寺の公会堂は老朽化してるけど、計画はどうなってるの? かなりお金かかりそう」 こんな考えが湧いてくる。と同時に、これ以上の突っ込んだ議論は、具体的なたたき台が出てこないと考えることができない。むずかしい。

武蔵野市はすでに公共施設白書を作成し、どの施設が古くてどの施設に維持費がいくらかかっているかもデータを公表しています。「実現可能な案」を作成し、市民の議論を可能にすべきです。

1.「公共施設等総合管理計画策定に関する特別委員会」がスタートしました。

公共施設のあり方については、2011年公表「公共施設白書」2012年策定「第五期長期計画」2013年開催「公共施設再編シンポジウム」2013年公表「公共施設再編に関する基本的な考え方」、2015年大学生によるマンガ「私たちで考える公共施設の未来」2016年策定「第五期長期計画調整計画」、を経て国・総務省の要請による「公共施設等総合管理計画」策定、というみちすじを辿ってきました。今、武蔵野市では2月に公表した計画案について、議論を行っている段階です。今年3月の予算審議の中で、さまざまな疑問点が出され、当初5月に策定予定だった「計画案」について十分な審議を行うべきという趣旨で、市議会で特別委員会がスタートしました。きょう6月27日がその初回審議でした。

2.「370億円縮減」「床面積16%抑制」のそもそもの根拠は?

きょうの審議では、総合管理計画案に記載されている数字の根拠について詳しく聞きたい、資料を求める、というやり取りとなりました。また、現在並行して進行している「小中一貫教育~施設一体型校舎」との関係についてもよくわからない、議論を切り分けできないのではないか?との質問がありました。

3.市民意見交換会が開催されます。

市は、以下の15回の意見交換会を開催する考えです。皆さんも足を運んで、武蔵野市の将来像について一緒に考えていきましょう。お任せにしていると私たちが望んでいない方向に進んでしまうことだってあるかもしれないのですから。

7月2日(土)10:30~ 本宿コミセン(地域フォーラム)

7月16日(土)14:00~ 吉祥寺東コミセン(地域フォーラム)

7月17日(日)13:00~ 中央コミセン(地域懇談会)

7月23日(土)10:00~ 吉祥寺北コミセン(地域フォーラム)

7月24日(日)10:00~ けやきコミセン(地域フォーラム)

7月24日(日)14:00~ 八幡町コミセン(地域フォーラム)

7月30日(土)14:00~ 本町コミセン(地域懇談会)

7月31日(日)10:00~ 桜堤コミセン(地域フォーラム)

8月6日(土)14:00~ 吉祥寺南町コミセン(地域フォーラム)

8月10日(水)19:00~ 西久保コミセン(地域フォーラム)

以降、緑町コミセン、西部コミセン、境南コミセン、御殿山コミセンでも開催予定とのことです。