生ごみ堆肥化で土づくり 人づくり

生ごみは大切な宝

 クリーンむさしのを推進する会は、武蔵野市で自前の焼却施設を作らなければならなくなったことをきっかけに、1977年創立された市民団体です。「ごみ発生の少ない街」「きれいな街」を目標に、地域に密着して活動を続けています。

 10月22日(金) クリーンむさしのを推進する会主催、「生ごみ堆肥化の現状〜自治体や市民の取り組み」に参加しました。講師は、NPO有機農産物普及・堆肥化推進協会(通称:堆肥化協会)事務局長の会田節子さん。全国11か所の取り組みを聞きました。
 武蔵野市役所ごみ総合対策課・クリーンセンター・環境政策課から職員6人も参加。市民と行政が共に学ぶ場になりました。
 冒頭、会田さんが生ごみを燃やさず堆肥化することへの思いを述べられました。
「堆肥化は赤ちゃんのオムツを換えるのと似ています。微生物の声に耳をすませて、適切に対応しなければならず、焼却に比べて人間の知恵を要求する高度な営みです。コツが必要で大変だけれども、食べ物に生かす堆肥化が本命だと思います」

 11か所のうち、印象に残った事例を1つ。
●埼玉県戸田市 生ごみとお花の交換事業 
 農地が全くなく、農業委員会が廃止になった町。が、職員のアイディアでフラワーセンターと生ごみのコラボ。希望者に生ごみ容器を貸し出し、2週間ごとに運んでもらう。月に1回、単価105円の花苗24個と交換してもらえる。1年続ければ3万円分お花を楽しめるため、口コミでどんどん広まった。苗の栽培は障がい者が担当。月100人の雇用を生んだ上に焼却費用より安上がり。農地がなくても生ごみ資源化ができるんだ!と希望が持てました。

 会田さんは、毎年8月早稲田大学を会場に「生ごみリサイクル交流会」を開催し続けてきた方です。18回目の今年も、全国から約500人が参加しました。西園寺はここ数年、交流会運営の当日ボランティアを通じ、会田さんの誠実なお人柄に接してきました。「生ごみを燃やしたくない」「生ごみは大切な宝だ」というメッセージを心に刻んで、政策づくりに生かし、しくみを作っていきます。