その原因の一つは「合流式下水道管方式」です。雨水と汚水を同じ管で処理場に送る方式であるため、集中豪雨のとき下水管の能力を超えてしまうのです。結果として、雨水と汚水が混在したままでの下流域(善福寺川・石神井川・神田川・野川)への放流が、年数十回起こっています。
住みたいまちNO1、武蔵野市の快適な生活を目に見えない部分で支えてきた下水道システムには、そんな下流域の皆さんへのご迷惑が隠されているのです。
もう一つの原因は「舗装が進んで、雨水が浸み込まない」ことです。下水道整備が始まった昭和26年ごろには、雨水の6割が地面から地下に浸み込んでいました。現在では舗装が進んだため、割合が逆転。地下に浸み込むのは4割にすぎません。
○武蔵野・生活者ネットワークの主張
私たちは「地下水は都民共有の貴重な資源である」との認識から、地下水の涵養と保全、水質保全などを訴えてきました。
詳細は添付のレポート(PDFファイル)をお読みください。
○条例の内容
この条例の直接の目的は、戸建住宅への雨水浸透ます設置率を、20年間で70%にするため、設置指導を強化することにあります。
武蔵野・生活者ネットワークが主張してきた「地下水そのものを守ること」や「地下水を市民全体で有効利用する」こととは異なっています。(小金井市・国分寺市の地下水保全条例との比較表をご覧ください)
私たちの目指すものとイコールではありませんでしたが、「水循環を維持する」という大きな目的と理念を掲げており、市民・事業者・行政がそれぞれの責務を果たし、共に取り組む姿勢を明確にしていることから、賛成といたしました。