体育館エアコン、3校に設置~その1
武蔵野市の2中学校(一中・五中)と1小学校(五小)の体育館に、スポット式エアコンがリース式契約で設置されました。
なぜ体育館に?
昨夏の猛暑は生命の危機を感じるほどでした。9月議会一般質問で、早速党派を超えた5人の議員が「災害時に避難所となる学校体育館に、エアコンを設置すべき」と要望。松下玲子市長が「生命第一」緊急対策の指示を出し、12月議会で補正予算が可決して、30年度内の設置が実現したものです。
体育館にエアコンつけて、本当に効果あるの?
9月議会の答弁では、「そもそも体育館は断熱・省エネを考慮した建築になっておらず、エアコン設置を想定していない。建築をやる人にとっては、『浴衣にカイロをあてるようなもの。考えにくい』とのやり取りがありました。その通りです。西園寺もやりとりを聞きながら、「体育館の大空間を効率よく安価に冷やせるエアコンなんてあるのかしら?」と疑問を感じていました。(⇒次の記事 課題1へ)
ビニールハウス・物流倉庫用エアコン導入へ
市長指示で迅速に動いた担当者が、文京区・大田区などで既に設置済み「スポット式エアコン」が導入できること。一定の冷暖房効果を期待できそうなこと。を把握し、12月議会に補正予算上程となりました。迅速な対応は評価できます。
気になるお値段は?
市内18小中学校のうち、優先したのは3校。建築年数の古い学校を優先。
五小 385,662円(月額)+ 一中 340,259円(月額)+ 五中 384,751円(月額) ×60か月(5年間) = 66,640,320円(3校・5年) の契約となりました。
学校によって差があるのは、(1)4台か5台か。(2)室外機につなぐ配管工事を含むため、配管距離や工事方法に違いがある。(3)変圧器の有無。
このリース料金には、「設置工事費」「メンテナンス料」が含まれるため、今年2~3月に実施された設置工事で、市のあらたな経費は発生していません。もちろん稼働するための電気料金は別です。(⇒次の記事 課題2へ) 5年間の契約が終了した際には、機器類は市に無償譲渡になります。(その際、メンテナンス料が新たに市の負担になるのは当然ですね)
都補助金は使えないの?
東京都補助金は、31年度設置分から。したがって今回の3校はすべて市の財源のみ。担当者によれば、4月1日付けで「補助率2分の1」の支援決定通知が東京都から届いたものの、対象範囲など詳細は不明で、今後情報収集していくとのこと。
残りの15校は?
担当者によれば、「消費税増税前に4校設置の手配済み」「残りの11校も31年度内に設置できる見通しが立っている」とのことです。これら15校については可能な限り都補助金を活用するのは言うまでもないことです。
現地見学会で
5月30日、五中体育館で現地説明会があり、市議会議員の他、小平市教育委員会の方、東久留米市議会議員の方がおいでになっていました。
体育館フロアに立ち、効果を体験してみました。最大風量の場合、エアコンから7~8mのあたりに立つと、頬にはっきりと風を感じました。左右に動いてみたところ、2m離れるとほとんど感じなくなる。まさに「スポット式エアコン」であることがわかります。
校内集会で全校生が体育館に整列していることを想定すると、「よく風を感じる20~30人程度×5台」と「あまり感じないその他の人」に分かれるかもしれません。しかし、猛暑の時にはこれでもずいぶん体感温度を下げられそうです。(⇒次の記事 課題3へ)
担当者によれば「風はバドミントンには影響ありそうだが、風量を下げればよい。他の競技では問題ない」とのこと。今後を見守っていきます。
ゴーっと音がする?
大空間向けのエアコンですので、音が心配でしたが、現地で聴いた範囲では、「校内集会で静かにお話を聞く場面で最大風量で稼働すると気になるだろうが、体育の授業では全く問題なし」という印象でした。実際、3月の卒業式では、風量を落として暖房に使用し、問題なかったとのことです。(機器仕様書では、最大騒音値69.8dBとなっています)