家庭科って面白い!

どんな人でも、自立して生きるために不可欠な知識と技術

共に生き、自立していくわたしたち
共に生き、自立していくわたしたち
 皆さんは、小・中学校で聞いた「家庭科」の授業にどんな思い出がありますか?
 男女別修から共修の世代へ。学習指導要領の変わり目で、大きく変化してきた家庭科。実は「生きるチカラ」に大いに関わってきた家庭科。今、1年に10数時間しかやらない学年もあり、2時間連続の実習は過去のものになっています。

 2月5日(土)、ヒューマンネットワークセンターで「家庭科教育の今 こんなに面白い教科はない パート2」の講演会に参加しました。
 武蔵野市内6つの中学校唯一の専任家庭科教諭、渡部澄江先生が、少ない授業時間をやりくりして、地産地消を教えておられた報告が印象的でした。

 このお話を伺ったのをきっかけに、小中学校の家庭科教科書を入手してみました。文科省検定済教科書って、町の本屋さんで買えるんです。ご存じでしたか?

 開隆堂の中学校家庭科教科書の表紙ウラの見開きは…。
「消費生活や環境に配慮した生活について考えよう」と題し、「日本の、ある家族の家財道具」と「マリ共和国の、ある家族の家財道具」の写真が並べてありました。マリ共和国のは、日本のに比べ本当に少ないです。家電はラジオだけ。でも、家族9人の表情は明るい。この写真を見た中学生の感想を聞いてみたくなりました。

 生ごみコンポスター、古着のリサイクル、風力発電、太陽光発電、雨水利用、ペットボトルのリサイクルの紹介写真も。

 そのウラには「共に生き、自立していくわたしたち」と題したページ。写真についたキャプションをご紹介しますと…。
 「障害のある人や地域の人と遊びながら交流する」「外国の人と交流したり、文化を学んだりする」「介助をしながら共に外出を楽しむ」「衣食住などの生活に必要な知識や技術を身につける」「地域の高齢者から昔話や体験を聞く」「食器のかたづけを手伝う」「安全を確かめながら幼児と遊ぶ」 日ごろ、私たちが目指していることがすべて書かれていました。

 また「男女共同参画社会基本法の基本理念」や、「子どもの権利条約」、中学生が村の合併の賛否に関する住民投票に参加する写真も。家庭科の教科書ってすごい!と思いました。

 自分の食事を自分でつくる。洗濯する。掃除する。衣食住。
どんな人でも、自力して生きるために不可欠な知識と技術。時数が減らされ続ける家庭科ですが、これからの社会の中で、ますます重要性を増しているのではないでしょうか。

 注:検定教科書は、市内3か所の図書館に収蔵されており、閲覧可能です。機会があったらご覧ください。