障がい者に生活と就労の場を。日野市NPOやまぼうしを見学しました。
1月16日、日野市の認定NPOやまぼうしの活動を視察してきました。
伊藤勲理事長は、施設長期入所が当たり前だった40年前から、「障がい者が地域で暮らす=施設から出す」ため、グループホームを立ち上げ、パン工房など就労の場づくりに全力投球してこられた方です。ユギムラ体験市民農園では&牧場では、主に男性の方が作業に汗をかいておられました。
首都大学東京南大沢キャンパス内には、やまぼうしが運営するエイコーンカフェ(acorn=どんぐりの意味)カフェが。法政大学多摩キャンパス「エッグドーム」内では、2011年以来食堂「Slow World Cafe」を学生・教員・地域の三者協議会方式で運営。主に女性の障がい者の方が、生き生きと働いておられました。
平山台の廃校施設では、調理室を活用しての、配食サービス(日に300食とのこと)や、パン工房があり、それらの収益を確保して、必要な事業への投資に回していく。現在事業所18か所、スタッフ100人超、売上4.5億円という、国内最大規模のNPOとして、まちづくりに欠かせない存在となっていました。
障がい者の支援は主に社会福祉法人が担っていますが、伊藤理事長は、まちづくりそのものにかかわるため、NPO法人としての組織を維持。豊田駅前アンテナショップ「KUPLI」で障がい者の方の作品を販売、富良野にペンション、高幡台団地活性化プロジェクトへの参画、などなど、「ディーセントワーク=きちんとした働き甲斐のある仕事」をキーワードに、多彩な事業展開を図るためにNPO法人で、さらに市からの補助金は一切受け取っていない、と断言される矜持ある姿にも感銘を受けました。
障がいのある方が、地域で暮らし続けるということは、親亡き後も地域が支え続けるということです。またその人らしいディーセントワークの場を用意することも地域がなすべき仕事である。とあらためて確信しました。